ひとりでも入れる労働組合

ごあいさつ



 本年度より委員長に選出された、武谷です。大阪地域合同労働組合として第6代の委員長ということになります。
 機関誌UNに連載していますように、大阪地域合同労働組合は港相互タクシーの偽装倒産に対して泊まり込みで闘う中で生まれた組合です。それ以来「労働者がそこにいれば組合を作り、困っていれば支援し、闘っていれば共闘する」というスタンスで50年近く活動を続けてきました。初代竹田委員長の思いを引き継ぎ、今後とも木本前委員長にご指導を受けつつ、労働運動を続けていきたいと思います。

 着任の抱負と言うには簡単ですが、一つだけお話しして挨拶に代えたいと思います。

 私が皆さんにお伝えしたいことの一つは、大阪地域合同労働組合の組合員であることに誇りを持とうということです。皆さんが組合活動を続ける中で、様々な困難に直面しておられることでしょう。そんなときに、自分一人の待遇をよくしようとか、得をしたいとかで、活動を続けることができる方はほとんどいないのでないでしょうか。

 あるいは仲間のために、あるいは会社をよくしたい、あるいはおかしなことはおかしいと言わずにいられない、そういうことで、損得でいえば決して得とは言えない組合活動を続けてきたのだと思います。しかし、こういった、個人的損得で考えると割に合わないような活動を、それぞれの職場で地道に続けていることが、その職場だけでなく、社会そのものを変えていく着実な力となっています。

 多くの企業で労働者は経営者と対等であると考えられていません。役割としての違いではなく、身分としての上下があるような扱いを受けています。「俺に逆らうのか」というような態度はその象徴です。そしてそれを当たり前のように受け入れる労働者も多くいます。経営者と労働者は役割は違います。仕事の内容も、報酬も違います。しかし、人としては対等です。身分の上下があるわけではありません。

 私たちの運動は究極的にはそういった関係を打ち破るための活動です。対等に話をし、それぞれの役割に応じた権利を実現する。そのために頑張っているのです。

 私たちの運動は局地的なゲリラ戦かもしれません。しかし、私たちは負けない。へこたれなければ絶対に負けないのです。へこたれずに運動を続けていることに誇りを持ってもらいたいのです。地域合同で活動していることに誇りを持ってもらいたい、と私は思っています。そして大阪地域合同労働組合の組合員であることにもっともっと誇りを持ってもらえるように執行部としても頑張っていきたいと思います。

 どうぞよろしくお願いします。

2020年7月16日

機関誌RJ7月号より転載

連合大阪地方ユニオン大阪地域合同労働組合
委員長 武谷嘉之

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